suzumokuの2012年初となる作品「蛹 -サナギ-」が、震災が起きて丸一年目となる3/11(日)に全国発売される。suzumokuの独特な世界と彼ならではの繊細な心象風景の描写は、前作「真面目な人」に引き続き、聴く者を「興奮」させてくれる。
この曲は、なかなか進まない東北地方の被災者支援や、若者たちが閉塞感を持たざるを得ない不安定な社会の長期化に対してかなり現実的な問題をテーマにしている、題名である「蛹 -サナギ-」は、一部の昆虫が成虫になる寸前の状態であるサナギと自身も含む現代の若者をダブらせたものだという。
01.蛹 -サナギ-
02.平々 -ヘイヘイ-
03.僕らは人間だ
04.蛹 -サナギ-(Instrumental)
APPR-1301 ¥1,300 (tax out)
。またサウンド面では攻撃的とも思えるほどのハードさを持っているのだが、歌声の強弱や感情表現で心に訴えかけてくる仕上がりとなっているため、さらに進化したsuzumokuを見て取ることができる。
一方カップリング曲には、これまた今までのsuzumokuに見られなかったほどの緩いサウンドと穏やかな歌詞の「平々 -ヘイヘイ-」が収録される。「なんて平和な日々だろう」と一見「蛹 -サナギ-」とは打って変わった世界観とも思えるが、捉え方次第では今の世の中への応援ソングになっているともいえるだろう。
そしてさらに、あの日、あの時(3/11)に、衝動的に生まれた名曲「僕らは人間だ」がついにスタジオ録音盤として収録される。
昨年suzumokuは、自身初となる全国ツアーの仙台公演に向かう車中で東日本大震災に遭遇し、ホテルのロビーや市役所に避難をする事を余儀なくされた。この瞬間、suzumoku自身も「被災者」となり、現地のボランティアから支援を受ける事となった中で不安に苛まれつつ作ったのがこの「僕らは人間だ」だ。suzumokuはこの曲は早く歌わなくていい日が来てほしいと当初は思っていた。しかし、その後LIVEを続けていく中で、多くの人がこの曲を聴いて涙してるの見たことで、気持ちが変わり、永遠に歌い続けていかなきゃいけない曲だと思いなおして、今ではLIVEでは必ず歌う曲となり、その後多数の要望があり、この度作品として収録される事になった。(新録盤でも放棄した著作権はそのままの状態での発売になる。)これだけの内容を詰め込んだ今回のシングルは、かなり強力だと言って過言ではない。