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笑う耳鳴り
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Tomorrow Comes
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A Footprint
BIOGRAPHY
( スズモク )
name : suzumoku birth : 1984.7.11
born place : Shizuoka
2007年、アコースティックギターを片手に音楽シーンに突如現れ、アルバム「コンセント」でデビュー。 その荒々しくも正確なフィンガリング、独自性、強烈な歌声は“オルタナティブフォーク”と形容された。 当時の代表曲である「週末」は、社会に出て次第に世間に染まっていく若者の葛藤を歌い、時に優しく、 時に厳しく、常に明確なメッセージを伝えようとする現在のスタイルの萌芽が、この時すでに見て取れる。
2011年、ツアー先の仙台に向かう道中で東日本大震災が起こり、被災。 現地での避難所生活の中、互いを助け合う心に触れ、「僕らは人間だ」を作曲。 震災から二日後にYouTubeで発表し、チャリティーソングとしても大きな話題を呼んだ。 そして、東北の状態をより多くの人々に伝えるべく、ツアーの続行を決意。同曲を全国に届けた。
この体験から、メッセージをより遠くにまで届けたいという想いが強くなり、エレキギターを掴む。 以降、徐々にその音楽スタイルはフォークからロックへと変化してゆき、弾語りだけではなく、バンド編成でのライブも積極的に繰り出すようになる。
2013年、キャリア初のフルアルバム「キュビスム」を発表。 収録された「蛹」や「モンタージュ」は、独自の視点で捉えた様々な現代の側面を描き、その音楽性の広さと歌詞表現の多彩さを見せつけた。
2014年初頭、矛盾を抱えたまま空回りする社会に怒りをぶつけるが如く、さらに激しいロックサウンドへと移行。 バンドを率い、“毎回新曲を披露する”という公約のもと、同年5月より渋谷“CHELSEA HOTEL”でのフリーライブを毎月決行している。
2014年12月10日、自身にとって音楽生活の集大成とも言えるワンマンライブも開催。 その場では2015年2月にリリースとなるニューアルバム「Tomorrow Comes」の超先行販売も行われた。
現在までにミニアルバム4枚、コンセプトアルバム3枚、フルアルバム2枚を発表。 デビュー前はギター職人という経歴の持ち主。 =================================================== お詫びとお礼と引退のご報告
一年以上ご連絡も差し上げず、失礼致しました。
皆様には多大なるご心配、ご迷惑をおかけしてしまい、心から申し訳なく、深くお詫びいたします。
全ては、自分自身の不安や怒りで引き起こしてしまった出来事です。
活動を休止して、色々考える事、自分と向き合うことができました。
このまま立ち止まっているわけにもいかないという焦りの中で過ごしつつも、今後の方向性が定まるまでは、皆様への発表は控えていましたが、この春、ようやく一つ方向性が定まり、決断することができました。
本日をもって、音楽活動から身を引くことを決めました。
デビュー以来、本当にたくさんのファンの皆様、スタッフの皆様の期待の中で、楽曲制作、ライブやイベント、番組出演等の機会を頂き、アーティストとして本当に多くの経験を積ませていただきました。
けれど僕は、ひたすら自分の内側に突き進み、現実よりも想像や妄想に浸り、そんな自分の世界だけで音楽を、自分を作ろうとしていき、やがて誰の気持ちも考えられなくなり、最終的に今回の事態を引き起こしてしまったのだと思います。
この一年は、音楽をはじめ、写真や絵など、これまで自己表現としてきた”自分の世界”を、
一つずつ切り離しながら過ごしていきました。
そして、これからの自分に本当に必要なのは、アーティストとしてではなく社会人としての経験であり、
そこで多くの人々と接していくのは勿論、自分のそれとは違う、外の人々の世界へと視野を広げていく事だと思います。
たとえ今、音楽活動を再開したとしても、このままではこれ以上何も生み出せない、
ここで一度、しっかりと区切りをつけなければならないと、痛感している次第です。
そんな思いの中、この春から、僕はものづくりを主とする仕事と向き合い、歩き出す事となりました。
しかし、本当の意味で社会復帰と言うにはまだまだこれからであり、相当ハードルが高い事かもしれません。
けれど、それを越えなければ僕はいつまでたっても変わらないままです。
少なくとも一つ、自分が向かうべき方向を決断できた今、とても前向きな気持ちでいます。
いつか、成長したひとりの男として、再び音楽を創る事が出来た時には、またどこかで皆様にお届けしたいと思っています。
長文になってしまいましたが、これまでに何度も、僕の自己中心的な言動により、ファンの皆様の心象を害し、
ご迷惑をおかけしてしまった事、スタッフの皆様の絶え間ないご尽力にも関わらず、それにプロとして応えることができず、この様な結果を招いてしまった事をお許し下さい。
最後に、皆様にとっての音楽が、どうかこれからも、確かに明日へと続く道の、その先にある世界と共にありますように。
僕も、いつかその世界と繋がれるように、歩いていきます。
これまで10年間、応援していただき、また、支えていただき、本当にありがとうございました。
suzumoku
2018年3月16日