シンガーソングライターsuzumoku が、東北仙台での震災の経験を期に、もっとメッセージを遠くに届けたいという想いからアコギからエレキにギターを持ち替え、2枚目のフルアルバムを発表する。
suzumoku はロックを基調にした3 ピースバンドとして、2014 年5 月から11 月まで、渋谷チェルシーホテルのフリーライブに毎月出演して毎回新曲を発表するというハードな課題を自らに課した。
どうしたら観客にダイレクトなメッセージが伝わるのかという事を徹底的に模索するためだった。
そうして出来上がったアルバムは「Tomorrow Comes」、明日が来るぜというタイトルを付けられた。
レーベルメイトであり、今最も勢いのあるブルースロックバンド” MONSTER 大陸” とのコラボレーション曲が「ロックの性能」と「月影のラヴソング」の2 曲収録された。M1「ロックの性能」は、MONSTER 大陸のブルース感とsuzumoku の声が見事にマッチした楽曲。確かな演奏技術に裏打ちされた、わくわくするようなブルースロックに乗った韻を多用した歌詞が心地よい。
ラストを飾るM12「月影のラヴソング」は一見ストレートなラブソングだが、それが後半に来て一気に世界を俯瞰する視線へと昇華される様は、セッションの経験が豊富なMONSTER 大陸の演奏を得て、アルバムを締めくくるにふさわしいダイナミックさを魅せる。
M2「臨界ジェネレーション」は、エレキとドラムの2 ピース。迫り来る時間との戦いの中で衝動的に作られたとsuzumoku は語るが、ギターとPE’ Z のドラム航の独特なグルーヴが相乗効果を生み出し2 ピースとは思えぬ音の厚みを生み出している。冒頭から最後まで一息に駆け抜ける演奏は、まるでギターとドラムの対決の様な緊張感を醸し出す。
そしてタイトル曲であるM3「明日が来るぜ」は、まるでドラマのエンディングテーマにもなりうるようなポップな応援ソングだが、suzumoku は何もしなくても明日が来るとは言わない。一人では生きていけないと分かりながら独りよがりになりがちな現代人に” 今すぐ認め合い”” 何度も手を取り合えれば” 明日がくると訴えかけているのだ。これは、もしそう出来なければ明日は来ないということの裏返しでもあり、suzumoku の真骨頂とも呼べる世界観を存分に展開して凡百の応援ソングと一線を画すことに成功した楽曲に仕上がった。
他にも、多事争論三部作とうたわれ先行配信されていたM4「カタパルト」M6「サヨナラ日常」M7「泥雲」の3 曲、地元静岡の人権週間のイメージソングにもなったM10「グライダー」など今アルバムに収録された怒涛の12 曲は、そのほとんどが前述のフリーライブで演奏され、観客の生の反応によって磨かれ、創りあげられた。このアルバムは、その制作過程で成長し変化したsuzumoku そのものであると言っても過言ではない。
Tracks
*iTunesにて全曲配信中!
01.ロックの性能 feat. MONSTER大陸
02.臨界ジェネレーション feat.航
03.明日が来るぜ
04.カタパルト
05.零ドライブ
06.サヨナラ日常
07.泥雲
08.メイデイメディック
09.悔しさのスリーカウント
10.グライダー
11.足跡
12. 月影のラヴソング feat. MONSTER大陸
APPR-2801 *限定紙ジャケット仕様
¥2,800(tax out)